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商船三井、豪農業省からカメムシ対策の認証取得

2020年9月16日 (水)

国際商船三井は16日、日本の船会社ではじめて豪州農業省から「季節性病害虫検査」(Vessel Seasonal Pest Scheme=VSPS)の認証を受けたと発表した。

豪州当局は、果物や野菜などの農作物に害をおよぼすカメムシの侵入を防ぐため、同国へ寄港する外航船の検疫を強化しており、自動車専用船においても貨物船・積載車両が検査対象とされている。

同社は、かねてから農業害虫の専門家や豪州当局などの関係者と協議を重ねてきたが、日本の船会社として初めて日本・韓国発豪州向け航路に従事する自動車専用船で実施している貨物艙内クリーニングの徹底、積み荷役中の適切なベンチレーション操作の徹底などの取り組みが、豪州の基準に達していることを示すVSPS認証を取得した。

これにより、豪州各港入港時の検疫検査が円滑化され、積載車両の荷揚げ遅延リスク低減やサービス品質の向上に寄与することが期待される。

■クサギカメムシの侵入
オーストラリア当局 は 2018年9月1日から19年4月30日の間、米国、日本、欧州の一部の国から入港する船舶に対し季節輸入対策を導入していた。

日本に対する措置としては、20年9月1日から21年5月31日までの期間、日本から出港する車両運搬船に対して輸入時に義務的な季節性病害虫検査が実施される。ただし、オーストラリア政府が設定した条件(VSPS)に適合し、運航中にクサギカメムシが発見されなかった車両運搬船は、義務的な季節性病害虫検査の免除の対象となる。

ニュージーランド当局が最近発行した車両、機械、装置の新輸入衛生基準でも同様の対策が求められている。