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スカニアが完全電動トラック発売、都市配送向け

2020年9月16日 (水)

(出所:スカニア)

サービス・商品スウェーデンの大型トラックメーカー、スカニアは現地時間の15日、持続可能な輸送システムへの移行をリードする取り組みの一環として、高性能プラグインハイブリッドと完全電気式のトラックを発売した。当初は小売店舗への配送を含む都市内配送への導入を想定する。

プレミアムディーゼルと再生可能燃料トラックで実勢のある同社だが、電気トラックの発売について、同社は「開発活動で重要な一歩。今後、数年間にわたり長距離輸送や建設を含むあらゆる用途に対応する電気自動車の開発を続ける」とコメント。数年後には「ドライバーの45分間の休憩時間に高速充電できる長距離電気トラック」の導入を検討しているという。

15日発売されたLシリーズ、Pシリーズのキャブを搭載する「完全電気トラック」には、230キロワットの電気モーター用に165キロワット時と300キロワット時のバッテリーパックが用意され、顧客は5個か9個のバッテリーを選択できる。バッテリーは1つがエンジントンネル内に配置され、残る4つ、または8つのバッテリーがシャーシ側に沿って配置される。9個のバッテリーを搭載する車両は、1回の充電で最大250キロの範囲に対応するという。

プラグインハイブリッドトラックもLシリーズとPシリーズのキャブを搭載するタイプが用意されている。この車両は燃焼エンジンモードで長距離を走行し、必要に応じて電気モードで最大60キロ走行可能。再生可能燃料と組み合わせることで、事業者は気候への影響を大幅に減らすことができる。

(出所:スカニア)

燃焼エンジンユニットを搭載している分、バッテリーの空きスペースは少なくなる。115キロワットの電動機に3個のバッテリーを搭載し、設置容量は90キロワット時となる。80%までの充電時間は35分と短く、回生制動エネルギーによる充電と合わせると、荷役中にバッテリー電力を満タンにできる。パワートレインは280–360馬力の燃焼エンジンと組み合わされ、電気モードのみの航続距離は60キロ。

同社は一般的な貨物輸送や温度管理輸送だけでなく、消防車、救急車、フックリフト、ダンプ、コンクリートミキサー車、ゴミ収集車といった架装設備をセットした販売にも対応。同社は「大規模車両を保有する大手運送会社では、導入によってこの分野で早期に経験を積む機会が得られる。大規模なトラック購入者が二酸化炭素排出量の削減に関心を持っていることは分かっている」と需要を見込む。

(出所:スカニア)

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