行政・団体日本物流団体連合会(物流連)は19日、今年度最初の人材育成・広報委員会を開き、物流業界インターンシップを中心とする人材確保の取り組みの強化方針を確認した。
堀切智委員長(日本通運副社長)は「大学寄付講座を中止するなど、新型コロナウイルスの影響で当委員会の活動には大きな支障が生じているが、そんな中で物流業界インターンシップの活動では、オンラインを併用することにより、全国からより多くの学生に参加をしてもらい、例年以上に盛り上がった」と述べ、新型コロナウイルスの影響下で開催したインターンシップを評価。
さらに「世の中では人手不足に対して、DX(デジタル・トランスフォーメーション)や先端技術の活用が大きなテーマになっているが、企業の持続的な成長を考える上で最も重要なことは、多様性に富む優秀な人材を確保することではないか」と人材確保の重要性に言及。参加企業のダイバーシティを進めていくとともに「新たな取り組みを検討したい」との考えを示した。
上半期には2校で「大学学内セミナー」を実施したほか、8月22日から1か月間にわたって物流業界インターンシップを東京・大阪で開催したこと、インターンシップ後に行ったアンケート結果から物流業に対する参加学生の理解が深まり、業界への就職志望も強まったとの感触が得られたことを報告。同事業を会員企業・団体と共同で継続していくことの重要性を改めて確認した。
下期には物流業界研究セミナーを東京・大阪で開催するほか、物流連と大学が共同で実施する「物流連大学学内セミナー」などが予定されている。19日の会合には会員企業・団体から11人が実地で、9人がオンラインで参加した。