国際ボルボトラックス(スウェーデン)は5日、欧州で2021年に大型電気トラックを発売し、22年から量産を開始すると発表した。
同社は現在、都市部の配送や建設現場で使用される大型電気トラック「ボルボFH」「ボルボFM」「ボルボFMX」の運用試験を行っており、21年から配送・ごみ収集・区域輸送・都市建設などの現場向けにバッテリー式電気トラックの全ラインナップを販売する。
欧州では、2019年から都市配送・ごみ収集用の電気トラック「ボルボFLエレクトリック」と「ボルボFEエレクトリック」の2車種を生産しているが、これに新たな大型電気トラックが加わる。北米では、ことし12月3日に区域輸送用の「ボルボVNRエレクトリック」を発売する。
同社は、2040年までに同社の全ラインアップを化石燃料を使用しない車両にすることを目指し、2020年代後半には水素燃料電池トラックを発売するという。
ボルボトラックスのロジャーアルム社長は、「物流の環境負荷を軽減するには、代替エネルギーへの迅速な移行が必要だ。しかし、移行する条件やペースは、導入補助や充電インフラへのアクセス、輸送業務の種類によって、市場ごとに大きく異なる」「実際には、移行期間中にさまざまな動力源のトラックが混在することになるだろう」と持論を展開。
同社のシャシーが、異なる駆動方式でも同じ運転環境、信頼性、安全性を提供していることに触れ、「私たちの任務は、電気自動車への移行を容易にすることだ。これを実現するために、ルートの立案、適切な仕様の車両、充電装置、金融などを含む総合的なソリューションを提供していく」とコメントした。