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A.L.I.テクノ、来夏にもドローン配送定期便開始へ

複数電波環境下の横浜市内でドローン配送試験

2020年12月1日 (火)

話題A.L.I.テクノロジーズ(東京都千代田区)は1日、SBSホールディングスの協力を得て「複数の電波が飛び交う環境下でも安全にドローンが配送飛行できるか」を確かめるテストを行った。

SBSロジコム横浜幸浦支店(横浜市金沢区)の敷地内で1時間30分にわたって行われたテストでは、横浜市の複数電波環境下で安全な配送飛行を自動で行うとともに、往路と異なり配送先からの復路はドローンの操作に慣れない消費者などが戸惑わないよう、「ボタン一つで誰でも簡単に自動配送できる」ことを実証するために実施した。

ドローンにダミーの荷物を搭載し、複数の電波が飛び交う横浜市の風の吹く環境下で、直線にして100メートル弱を自律飛行した。使用したドローンの搭載可能重量は最大3キロ。

A.L.Iテクノロジーズの小松周平会長は「これまでは山間部などで山など自然の障害物が多いところでの実証実験が多かったが、複数の電波がある環境下でも、安全な配送飛行を行えることを証明した」と、手応えを口にした。

2021年夏には、ゼンリンと共同で瀬戸内海、日本海側山間部の2か所でドローン配送の「定期便」を開始する計画で、「搭載重量10キロのドローンを使用し、例えば3社の重量3キロの荷物を配送するなど、複数企業の相乗りで運営したい」と話した。

この定期便サービスには航続距離が最大15キロの機体を投入する方針で、将来的には中継地点でバッテリーを交換できる体制を組み、配送可能距離を伸ばしたい考え。

ドローン配送の料金設定については「現状では1個220円程度となる見通しだが、できれば200円を割りたい」と述べ、今後の取り組みでコストを圧縮し、200円以下を目指す方針だ。荷物の受け取り場所は「コミュニティセンターや公民館など」を想定しているという。