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NSU海運、今期経常利益6割増の見通し

2021年4月30日 (金)

財務・人事NSユナイテッド海運が30日に発表した2021年3月期の連結決算は、売上高が1384億5400万円(前期比6.7%減)、営業利益が67億3600万円(4.3%減)、経常利益が55億3200万円(1%増)で着地した。売上高の8割を占める外航海運において中国経済の回復が寄与したほか、内航海運の利益増加によって経常利益は前期比プラスを確保した。

外航海運部門は、コロナ禍で浮き沈みの激しい展開となったが、6月に感染症拡大の封じ込めを宣言した中国の国内経済回復により、鉄鉱石輸入などの輸送需要が活発化。中小型撒積船市況では、穀物輸送の安定と、鋼材出荷や自動車生産再開による銅やニッケルなどの輸送需要持ち直しを受け、2月以降大幅に上昇した。大型LPG運搬船(VLGC)は通期堅調だった。

内航海運部門は、鉄鋼とセメント関連貨物が当初の見通しを下回る荷動きとなったものの、新規発電所へのバイオマス輸送サービスを開始するなどして一部を補った。タンカーは省エネ化と効率運航の取り組みが進み、当初の見通しを上回る輸送量を確保した。

今期は、船隊整備計画が一段落して新造船が全て稼働するほか、中長期輸送契約の拡充や、昨年実行した構造改革によって収益構造が強化される見通しで、売上高1460億円(5.5%増)、営業利益106億円(57.4%増)、経常利益89億円(60.9%増)を見込む。

■決算集計(見出し:年/決算期/四半期、[]:前年同期比、単位:百万円)
 21/3/通期 [前年同期比]21/3/3Q [前年同期比]21/3/中間 [前年同期比]21/3/1Q [前年同期比]
売上高138,454 [-6.7%]101,608 [-7.6%]65,722 [-8.6%]31,565 [-12.9%]
営業利益6,736 [-4.3%]4,332 [-25.6%]1,785 [-38.5%]64 [-95.8%]
最終利益6,131 [3.1%]5,513 [-4.8%]2,927 [-21.5%]2,133 [82.2%]
売上高営業利益率4.9%4.3%2.7%0.2%