近鉄エクスやJALなど、モデルナ社ワクチンで協働

メディカル近鉄エクスプレス、日本航空、関西エアポート（大阪府泉佐野市）、三菱倉庫、日本医薬品卸売業連合会、メディパルホールディングス、武田薬品工業は21日、武田薬品工業が同日に国内での製造販売承認を取得した新型コロナウイルス感染症ワクチン「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」について、ベルギーから日本への輸送や、国内の接種会場への流通を本格的に開始すると発表した。

各社の協働により、日本国内において同ワクチンの適切な輸送を実現するコールドチェーン体制を構築する。同ワクチンについては、マイナス20度前後の厳格な冷凍管理が求められている。

近鉄エクスプレスはフォワーダーとして欧州から日本までの国際輸送業務全般を請け負い、ワクチン輸送を安全・迅速に実施する体制を構築。日本航空はブリュッセル空港から日本への輸送や、貨物ハンドリングを提供する。

関西国際空港などを運営する関西エアポートは国内の窓口となる空港で、関係者とのタスクフォースによりワクチン輸送のリードタイムの短縮に努める。三菱倉庫はこれまでの医薬品物流で獲得した温度管理やセキュリティなどの専門知識を活かして、ワクチンを医薬品卸業者に供給する。

医薬品卸大手のメディパルホールディングスは、大規模接種会場や地域担当卸業者の配送センターへの保管・配送を担い、日本医薬品卸売業連合会の会員企業40社は、国内各地の接種会場までの保管・配送を行う。武田薬品工業は同ワクチンの国内での開発・供給などに取り組む。