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IHI、バイオ医薬品輸送に宇宙向け低温庫を投入

2021年7月20日 (火)

サービス・商品IHIとIHI物流産業システムは20日、IHIエアロスペースが宇宙航空研究開発機構と共同で国際宇宙ステーション(ISS)向けに開発した極低温冷凍冷蔵庫「FROST2」(フロスト2)を、バイオ医薬品の保管・輸送用に応用して市場展開していくと発表した。

電源に接続することで極低温冷凍冷蔵庫として使用できるほか,無電源の状態でも,ドライアイスを代替する高性能保冷剤により、無電源の状態でも高性能保冷剤の効果で庫内温度マイナス70度以下を6時間以上維持することが可能。新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に、医薬品や製剤などの保冷保管・輸送技術が注目を集めており、急速な開発が進む国産バイオ医薬品を含めた保管・輸送ニーズに対応する。

フロスト2はISSの「きぼう」日本実験棟で、たんぱく質や細胞の保管や各実験に使用されている冷凍冷蔵庫。高性能保冷材と独自の断熱材積層構造のコンテナ、スターリングクーラーと呼ばれる次世代型冷却器で構成される。電源接続時に庫内温度を調整できる。フロスト2を応用した保冷技術とIHI物流産業システムが得意とする自動倉庫を組み合わせることで、これまで実現が難しかったバイオ医薬品の原薬や中間体、細胞医薬品を大量に保管・輸送することも可能になる。