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バイオ医薬品ロジ市場は31年に1803億米ドルに

2025年2月18日 (火)

調査・データPanorama Data Insights(パノラマデータインサイト、東京都中央区)は17日、世界のバイオ医薬品ロジスティクス市場に関するレポートを発表した。同レポートによると、この市場は2022年の964.6億米ドルから2031年には1803億米ドルへと拡大すると予測されており、2023年から2031年の予測期間における年平均成長率(CAGR)は7.2%と見込まれている。

バイオ医薬品ロジスティクスは、医薬品、ワクチン、医療機器、外科用品などの輸送・保管を担う専門的なロジスティクス分野で、特に温度管理が重要なバイオ医薬品の流通には高度なコールドチェーン技術が不可欠。また、医療従事者や患者への迅速な供給が求められるため、一般的な物流とは異なり効率性だけでなく有効性の最適化が重要視されている。

市場の成長要因としては、近年、がん治療薬、遺伝子治療、mRNAワクチンなどのバイオ医薬品の開発と利用が急速に拡大していることにより、高度な物流システムの需要が増加している。また新型コロナウイルスワクチンの輸送で培われた技術がコールドチェーン技術の進化を後押ししている。さらに遠隔医療の拡大やバイオ医薬品の輸送に関する基準の厳格化も要因とされている。

一方、温度管理、リアルタイム監視、特別な梱包技術などが必要となるため、一般的な医薬品物流と比べて運用コストが高くなることなどが市場の課題となっている。また、各国の規制要件が異なるためコンプライアンス対応が複雑となることや新興国ではインフラの未整備なども制約となっている。

同社の分析によると、バイオ医薬品ロジスティクス市場は今後も堅調な成長が見込まれ、特に新型医薬品の登場や技術革新により、さらなる市場拡大が期待されている。企業は高度なコールドチェーン技術の導入、デジタル化の推進、規制対応の強化などを通じて、市場競争力を高めることが予想される。

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LOGISTICS TODAY編集部
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