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楽天、ネットスーパー向け配送基盤を提供

2021年8月20日 (金)

(出所:楽天)

EC楽天グループは、ネットスーパーのプラットフォーム「楽天全国スーパー」を開発し、ことし中に提供を始めると発表した。群馬県を拠点に1都14県でスーパーマーケット「ベイシア」を展開するベイシア(前橋市)と、プラットフォームへの出店について合意する契約を締結した。楽天グループは、今回のプラットフォーム開発を契機として、ネットスーパー事業のシェア(市場占有率)拡大に向けた取り組みを加速する。

楽天グループは、「楽天全国スーパー」を通じて、西友(東京都北区)と協働運営する「楽天西友ネットスーパー」で培ったノウハウを生かし、全国のスーパーマーケット事業者を対象に、受注管理やオンライン上の決済などネットスーパーを運営するためのシステムを提供する。集客や販促活動の支援、配送に伴うオペレーション立ち上げのコンサルティングなどを一気通貫で行うことで、これにより事業者は初期費用を抑えながら、早期にネットスーパーを立ち上げることがを可能とする。

ネットスーパーの利用者は、プラットフォーム上で郵便番号を入力すると、居住エリアへの配送に対応するネットスーパーを検索でき、サービスの利用が可能だ。決済時に楽天IDでログインすることで、事前登録した住所やクレジットカード情報などを利用して買い物したり、「楽天ポイント」を貯めたり使ったりすることができる。

ネットスーパーをめぐっては、消費スタイルの多様化や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う宅配ニーズの高まりによる「新しい生活様式」の浸透により、需要が急速に拡大。事業者のネットスーパー参入意欲が高まる一方で、ネットスーパー運営についてのノウハウ不足やシステム開発のコスト負担などが課題となっている。楽天グループは、プラットフォームの提供を通じて事業者のネットスーパー事業参入を支援することで、ネットスーパービジネスにおける存在感を高めるとともに、全国のネットスーパーの事実上の「系列化」を進める戦略を描く。