ソフトバンク、和歌山でドローン鮮魚輸送実験成功

調査・データソフトバンクは、ドローン物流の実用化に向けた鮮魚の輸送実験を、ドローン開発のイームズロボティクス（福島県南相馬市）とIoTサービス事業を展開するウフル（東京都港区）の2社と共同で8月31日から2日間、和歌山県すさみ町で実施したと発表した。

▲飛行ルート（出所：ソフトバンク）

すさみ町の名産品の「すさみケンケン鰹」5キログラムを、見老津漁港から3キロメートル離れた「道の駅すさみ」まで自動航行のドローンで輸送。複数回飛行したところ、ソフトバンクの高精度測位サービス「ichimill」（イチミル）により、いずれの回も設定したルートを自動航行し、誤差わずか6.5センチメートルの精度で着陸するなど、高い飛行精度を証明したという。

▲設定地点とわずかな誤差で着地（出所：ソフトバンク）

今回の実験では、オンライン決済のPayPay（ペイペイ）に対応したウフルのモバイル注文システム「売り子ール」を使用し、消費者が道の駅すさみ内のレストランからスマートフォンで送信した注文が、漁港の関係者とレストランのスタッフに届く仕組みを構築。漁港関係者は水揚げしたばかりの鮮魚をドローンで運搬し、レストランは届いた鮮魚を調理して消費者に提供することができるようになる。

すさみ町は今後、鮮魚の運搬に加えて、災害時の支援物資や山間部の居住者への医薬品配送などにもドローンの活用を検討する。