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いすゞ、航続1000キロ超の大型LNGトラック発売

2021年10月29日 (金)

サービス・商品いすゞ自動車は10月28日、国内商用車メーカーで初となる大型LNG(液化天然ガス)トラック「ギガLNG車」を発売したと発表した。高い燃料の搭載効率により、1回の充てんで1000キロメートル超の航続距離を実現。脱炭素化の機運が高まる物流業界において、実効性の高い車両として注目を集めそうだ。

ギガLNG車は、ディーゼル車と比較して都市間輸送時のCO2排出量を10%削減し、環境負荷低減に貢献する。LNGは液体燃料であるため、ディーゼル車とほぼ同等の時間での充てんが可能なのが特徴。燃料の搭載効率も良いことから、1回の充てんで1000キロメートル超の航続距離を実現。ことし7月に発売したギガCNG(圧縮天然ガス)車に採用したエンジンをベースに、LNG独自の燃料システムを搭載した。タンクに備え付けられた熱交換器によってLNGを加温し、気化状態でエンジンへ供給する。

ギガシリーズへ展開している歩行者検知機能付きプリクラッシュブレーキで衝突被害軽減や衝突回避支援を実現するほか、ブラインドスポットモニターをはじめとする各種安全装置を搭載。重大事故に直結しやすい大型車の交通事故の低減に貢献できる仕様とした。

いすゞは、これまで30年にわたって、エネルギーセキュリティおよび環境負荷低減の観点から天然ガス自動車の開発に取り組んでいる。LNGの優れた環境性能と、これまでと同等の使い勝手を確保したギガLNG車を、カーボンニュートラル社会への移行期における選択肢の一つと位置付ける。

今回のギガLNG車の市場投入を契機として、多種多様な用途をもつ商用車の特性を考慮しながら、それぞれの使われ方に最適な技術の開発と、地球温暖化の抑制や脱炭素社会への貢献を進めていく。