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AnyMind、工程可視化でアパレル生産効率化実証

2021年10月29日 (金)

アパレルAnyMind Group(エニーマインドグループ、シンガポール)は10月29日、アパレル製品の生産状況を一枚単位で可視化するリアルタイムトラッキング機能の実証実験を開始すると発表した。

クラウドのものづくりプラットフォーム「AnyFactory」(エニーファクトリー)を活用。アパレルメーカーの服飾工房絲(群馬県桐生市)と共同で、アパレル生産工程における生産状況の適時で把握する新機能「Supply Chain Unique(サプライチェーンユニーク) トラッキング」の実用化を目指す。

両社は「服飾工房絲 AnyFactory 足利工場」を共同で開設し、既存設備とIoTで連携する。今回実証する新機能は、従来の在庫管理における単品単位(SKU)よりさらに小単位である、一枚ごとのアイテムに個別のIDを発行し、生産工程を可視化することで、品質やコスト、納期の最適化を図る。これまでは分断されていた製品企画から販売までの工程を一気通貫で連結させることにより、調達から製造、物流、販売といった一連の工程の効率化を実現する。

手軽に製品を入手できる仕組みが発達する一方で、生産現場では高い属人性や専門性に依存したプロセスから脱却できていない課題がある。各工程で認識の食い違いが起きたり、不良品発生時に原因の所在が不明瞭になるなど、情報が見えづらいことによる問題も多く発生している。

両社は今回の実証実験を、サプライチェーンユニークトラッキングの実装によるトレーサビリティ強化を通して、より良いものづくりを実現する機会と位置付ける。