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SGHD、デリバリー事業など堅調で通期上方修正

2021年10月29日 (金)

財務・人事SGホールディングス(HD)は10月29日、2022年3月期の通期連結業績予想を上方修正すると発表した。ことし7月30日に公表した前回予想数値について、営業収益を1兆3450億円から1兆4500億円に、営業利益を1140億円から1250億円に、経常利益を1155億円から1270億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を790億円から850億円にそれぞれ引き上げた。今期の業績修正は2度目。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出など経済活動全体への影響が引き続き見られるなかで、デリバリー事業における宅配便の取扱個数は、前年同期からの反動減はあったものの、営業活動などの成果で微増となった。ロジスティクス事業では、世界的に海上コンテナが不足するなか、海上・航空コンテナのスペースを確保し、既存・新規顧客の旺盛な需要を取り込むことで好調を維持した。

また2021年度の配当予想も修正。第2四半期末配当額は前回予想の1株あたり19円から20円としたほか、期末配当額は19円から21円に引き上げた。年間配当額は41円となる。

同日発表した2022年3月期第2四半期連結決算は、営業収益が前年同期比14.4%増の7260億5400万円、営業利益が同12.1%増の588億5600万円、経常利益が同11.5%増の588億3200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同6.8%増の398億2500万円だった。

▲Xフロンティア(出所:SGホールディングス)

デリバリー事業は、BtoBの取扱個数は、感染症拡大以前の水準には至らないものの前年同期比で増加。BtoCの取扱個数は、前年同期の急激な需要増加の反動減はあるものの、通信販売の普及など新たな生活様式の定着が進み、底堅く推移した。平均単価についても、適正運賃収受の取り組みなどで継続的に上昇。輸送ネットワーク全般の整備については東京都江東区の次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」の安定的な運営に加え、施設の老朽化や地域の需要の変化に応じた既存施設の増強や新規施設の開発を計画的に実施した。デリバリー事業の営業収益は前年同期比3.0%増の5073億7400万円、営業利益は同12.8%増の379億8000万円で増収増益となった。

ロジスティクス事業は、世界的な海上コンテナ不足で海上・航空運賃が高止まりするなか、安定的にコンテナスペースを確保。国内では佐川急便の先進的ロジスティクスプロジェクトチーム「GOAL」による包括的なソリューション提案により、3PLなどの新規案件を受託した。ロジスティクス事業の営業収益は同2.1倍の1853億6000万円、営業利益は同2.3倍の147億5000万円で増収増益となった。