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日本GLPが埼玉・上尾に物流施設、24年2月完成へ

2021年12月6日 (月)

拠点・施設日本GLP(東京都港区)は6日、物流施設「GLP上尾」(埼玉県上尾市)の開発を開始すると発表した。横浜ゴム上尾配送センターの跡地に2022年9月着工、24年2月の完成を予定する。投資総額は230億円。

GLP上尾は、周辺エリアでは希少な大型マルチテナント型の物流施設として開発する。入居対象の企業としては、メーカーや中小3PLなどDC型(在庫型物流センター)や医薬品・医療機器、マスターリースなど通販EC(電子商取引)、配送・運送会社、小売・卸などTC型(通過型物流センター)を想定。幅広い業種のニーズに対応する仕様、設計プランを提供できるのが強みだ。

▲カフェテリアイメージ(出所:日本GLP)

GLP上尾は、入居企業だけでなく就労者や地域住民と共存できる施設の開発を目指している。入居企業は雇用の確保・維持だけでなく、施設の内外装にバイオフィリックデザイン(生体親和性設計)の考えを取り込み就労者の心身の健康やパフォーマンスを向上させる環境を整備することで、カスタマー企業の事業成長に貢献する。地域に雇用の機会を創出すると同時に、敷地内の緑地を一部開放することで健康的な生活をサポートする。

施設は3つのフロアコンセプトを設定。圏央道沿いの在庫拠点ニーズ(4階‐5階)、EC・流通加工ニーズ(2階‐3階)、ラストワンマイルの拠点ニーズ(1階)にそれぞれ対応できるハイブリッド型施設として開発する。両面バースの設置や、4階‐5階は垂直搬送機の増設によって縦搬送能力を高めるなど物流オペレーションの効率を高める。施設全体に取り込んだバイオフィリックデザインの考えにより、働く環境の快適性を確保しながら、就労者の生産性向上も達成していく。

BCPの観点では、GLP上尾の開発地は液状化・洪水・地震のいずれにおいても災害発生リスクが極めて低いため、物流オペレーションおよび人々の生活を止めない施設としての活用が期待できる。開放緑地スペースのパークエリアには、災害時にかまどとして使用可能なベンチを設置するなど、地域住民の安心につながる設備を整える。

▲緑地イメージ(出所:日本GLP)

交通アクセス面も強みだ。首都圏中央連絡自動車道や東北自動車道、首都高速道路のインターチェンジ(IC)・出入口を経由して、首都圏各地への移動が容易であるほか、東北地方など広域アクセスに便利な立地だ。徒歩圏内にJR高崎線「上尾駅」があり、施設周辺には住宅地そして大規模商業施設も複数あることから、雇用確保の観点でも優位性が高い。

■GLP上尾の概要
所在地:埼玉県上尾市愛宕3-1-22
敷地面積:4万6000平方メートル
延床面積:10万5000平方メートル
構造:免震PC造、地上5階建て
交通:首都圏中央連絡自動車道「桶川加納IC」7.5キロ、東北自動車道「岩槻IC」10.5キロ、首都高「与野出入口」11.0キロ