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菱倉運輸、ウイング仕様のふそう製EVトラック導入

2021年12月7日 (火)

荷主三菱倉庫傘下の菱倉運輸(東京都江東区)は6日、三菱ふそうトラック・バスからウイング架装仕様の電気小型トラック「eCanter」(イーキャンター)1台を導入した。三菱ふそうがウイング仕様のEVトラックを納車するのは国内で初めて。

菱倉運輸が導入したイーキャンターは航続距離が100キロ、車両総重量7.5トンクラスのEVトラックで、東京支店に配属された。三菱ふそうは2017年から国内でイーキャンターを販売しているが、ウイング車仕様は部材確保の面からハードルが高く、今回が初めての納車となった。

支店敷地内にはこの車両を充電するための普通充電設備が設けられ、今後は親会社である三菱倉庫の取扱貨物の集配業務に投入される。

車両はワイドキャブ・ロングボデー式のウイング車両で、押しボタン一つで素早く側面が開放し、積み降ろし作業の時間短縮に配慮。同社は「走行時に排出ガスを一切出さず、振動や騒音が少ない」として、環境配慮をアピールしつつ、輸送効率も高める。

▲菱倉運輸に納車されたウイング仕様の「eCanter」(出所:三菱ふそうトラック・バス)

三菱ふそうはイーキャンターのグローバル展開に取り組んでおり、これまでに米国、欧州、日本を中心に300台以上を納車。急速充電で最大1.5時間、普通充電では最大11時間の充電が必要で、電気駆動システムには最大出力135キロワット、最大トルク390ナノメートルのモーターと、370ボルト・13.5キロワット時の高電圧リチウムイオンバッテリーパック6個を搭載。

20年8月に安全装備を拡充した新型モデルを発売したほか、次世代モデルの開発にも取り組んでいる。21年には豪州とニュージーランドで販売を開始、累計走行距離は合わせて400万キロ以上に達した。