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クオン1539台リコール、不具合で火災の可能性も

2021年12月17日 (金)

行政・団体国土交通省は17日、UDトラックスの大型トラクター「クオン」のうち、2021年3月5日から12月1日までに製造された1539台で、トレーラー側の主ブレーキが効かなかったり、駐車ブレーキ引きずったりして火災に至るおそれがある不具合が同社から報告され、同日からリコールを開始すると発表した。

▲改善箇所説明図(クリックで拡大、出所:国交省)

不具合は電制エアドライヤー(セントラルシャシ入出力モジュール)で発生するもので、セントラルシャシ入出力モジュールのエアドライヤー再生プログラムが不適切なため、このドライヤー乾燥再生動作が適切な頻度で行われず、高湿度の圧縮空気が供給先のエアタンク、トレーラーブレーキ回路内で結露し凝縮水が生成される。

このため、そのままの状態で使用を続けると、高湿度の圧縮空気が各回路に供給され、結露によるシステム異常などの警告メッセージが表示され、最悪の場合、トレーラー側ブレーキ回路内で凝縮水が凍結してトレーラー側の主ブレーキが効かない、あるいは駐車ブレーキ引きずりが発生し、火災に至るおそれがあるという。

これまで、この不具合に関する42件の報告があったが、事故は確認されていない。同社は対象の全車両でセントラルシャシ入出力モジュールのプログラムを、対策プログラムに書き換えるほか、初年度登録から2か月以上経過した車両は、エアドライヤーのエア出力ポートを点検し、乾燥剤の粒子などが付着している場合にエアドライヤーカートリッジを新品に交換する。