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宅配収納のサマリー、WMS自社開発し提携先も拡大

2021年12月17日 (金)

M&A三菱倉庫は17日、宅配収納サービス「サマリーポケット」を展開するサマリー(東京都渋谷区)から物流業務を受託するとともに、同社と資本業務提携契約を締結したと発表した。

サマリーに出資することで、新たな物流システム・サービスの開発を目的とした同社と協業し、自社が持つ物流ネットワークと知見を生かしてサマリーポケットの物流業務を支援する。

(出所:サマリー)

このタイミングに先立ち、サマリーは自社開発の倉庫管理システム(WMS)を導入、10月から運用に入った。すでに提携関係にある寺田倉庫に加え、新たに三菱倉庫と資本業務提携することで物流基盤を強化するとともに、宅配収納サービスの集荷・配送、倉庫内オペレーションの最適化を図る。

これにより、これまで外部に委託していた集荷手配・入庫・撮影・保管・配送手配といった倉庫内オペレーションについて、自社で最適化できる範囲を拡張。大手物流企業2社との協力体制も整え「顧客の所在地や保管品に合わせた、より最適な拠点での宅配収納サービス」の提供につなげる。

これまでは寺田倉庫が提供する「ミニクラAPI」を用いて寺田倉庫に同社のWMSを利用することも含む形で保管業務を委託してサマリーポケットを運営してきたが、取り扱う物量が急増し、保管拠点の拡大や「自社サービスに特化した倉庫内オペレーション設計が急務」となったことを受け、「サマリーポケットに最適化されたWMS」の自社開発にゼロベースで取り組んだ。

(出所:サマリー)

具体的には、利用者が関東圏に多い状況を踏まえて距離・保管単価を考慮した立地に新倉庫を設置。物理的な距離を縮めることで配送時間を軽減するとともに、保管拠点拡大に伴い配送キャリアの選択肢を増やし、配送コストを「将来にわたって最適化」する。

また、自社開発のWMSでは高品質な画像を素早く撮影・登録するため、撮影システムを刷新。まずは画像解析AIを導入し、保管品のカテゴリー分類の7割を自動判定を行う。庫内作業で使用するシステムは、高品質なUI設計を採り入れてマニュアル不要で作業全体の流れを俯瞰できるものとした。

これにより、これまでは預かるのが難しかったスーツケースやスノーボードなど、従来の箱に入らない大物荷物の保管サービス、通常よりさらに高い保管クオリティを提供するプレミアム保管サービスなどをメニューに加える。

(出所:サマリー)