ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日新、航空貨物の荷動き活発で通期上方修正

2022年2月8日 (火)

財務・人事日新は8日、2022年3月期の通期連結業績予想を修正したと発表した。2021年11月1日公表の前回予想について、売上高を1530億円から1820億円に、営業利益を64億円から80億円に、経常利益を73億円から89億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を49億円から55億円に上方修正した。

(イメージ)

コンテナ不足や運賃高騰の状況が継続し、荷動きは想定以上に活発に推移した。海上輸送のスペース確保に努めるとともに、緊急航空輸送にも適宜対応した。第4四半期も同様の事業環境が続き、おう盛な貨物輸送需要を維持すると判断し、通期連結業績の上方修正に踏み切った。

2022年3月期の配当予想も修正。期末配当額を1株あたり30円から32円に引き上げた。第2四半期末の28円と合わせて、年間配当は60円となる。

同日発表した2022年3月期第3四半期累計連結決算は、売上高が前年同期比25.7%増の1369億3400万円、営業利益が6.3倍の64億3400万円、経常利益が3.1倍の72億9900万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が4.5倍の43億6200万円となり、第3四半期としては4年ぶりの増収増益だった。

物流事業は、売上高が前年同期比27.5%増の1340億2100万円、営業利益が2.8倍の66億5900万円で増収増益だった。国内事業は、海上コンテナ不足による航空輸出への切り替えの動きが継続し、自動車関連貨物をはじめ電子部品関連、半導体関連貨物の取扱量が好調に推移した。海上輸入は冷凍・冷蔵貨物が増加し、冷蔵倉庫の稼働率が改善した。

(イメージ)

アジア事業は、自動車関連貨物の荷動きが好調に推移。タイでは自動車関連貨物の航空輸出に加えて21年5月に開始した二輪車の海上輸出も順調な滑り出しを見せた。ベトナムでは自動車関連貨物や電子部品、家電製品の航空輸出が好調だった。中国事業は、香港で家電製品や電子部品の航空輸出が好調。上海では昨秋より自動車用プラスチック原料の輸入や保管業務が増加した。

米国事業は、港湾混雑による海上輸入貨物の国内代替輸送が継続。自動車関連貨物の航空輸送も第3四半期を通し好調を維持したほか、21年10月にはテネシー州に自動車関連の新倉庫を開設し業績に寄与した。食品関連では航空・海上ともに輸出が好調だったほか、輸入取扱いも伸長したほか、家電製品の倉庫保管や国内配送業務も好調に推移 した。

欧州事業は、ドイツで21年10月以降に家電製品の倉庫保管や国内配送の繁忙期を迎えて好調に推移したほか、自動車関連の輸出入業務も堅調。ベルギーでは医薬品や食品の日本向け航空輸出が増加したほか、ポーランドでは倉庫事業が回復し順調に業績を伸ばした。