調査・データ米Report Ocean(レポート・オーシャン)は17日、WMS(倉庫管理システム)の世界市場について、2022年から30年までに年11.1%以上のペースで成長し、30年には89億米ドル(1兆230億円)に達するとの予測を明らかにした。
Report Oceanは、21年の世界のWMS市場規模について37億米ドル(4250億円)と試算。30年には2.4倍に拡大する計算だ。
EC(電子商取引)サービスの普及や新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛などで、消費スタイルの多様化は急速に進んでいる。商品購入が店頭から宅配にシフトするなかで、サプライチェーンの役割は多様化・高度化が加速。商品配送の中軸を担う倉庫の業務効率化・最適化を図る手段として注目されているのが、WMSだ。
倉庫における取扱量は、世界レベルで急増している。消費スタイルの多様化に加えて、新興国の経済成長も要因だ。先進国を中心に物流現場の人手不足が顕著となり、物流現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)化による業務改善が進められている。
その傾向は今後、世界規模で急進するとみられており、人手不足が深刻な先進国だけでなく新興国でも、業務効率化の観点からWMSの導入が進むと分析している。