世界の自律型配送車両、27年には2.8兆円市場に

（クリックで拡大、出所：Emergen Research）

調査・データ米調査会社のEmergen Research（エマージェンリサーチ）は2日、世界の自律型配送車両市場について、2027年までに247億3000万米ドル（2兆8570億円）相当に拡大するとの予測を明らかにした。

経済成長や新型コロナウイルス禍による消費スタイルの多様化で、物流現場における取扱量の急増が予想される一方、人手不足が顕在化している。現場業務の効率化を促すためにも、自律型配送車両への期待が高まっている。こうした事情から、自律型配送車両は、先進国だけでなく新興国でも急速に普及が進むとみられる。

自律型配送車両は、レストランやフードチェーン、小売業における新しい顧客ニーズに対応できる先進技術として注目を集めている。商品の効率的な輸送だけでなく、都市における大規模な交通渋滞による配送サービスへのダメージの抑制や環境対応など、幅広い効果が期待できるシステムだ。

具体的には、ドローンを介したフードデリバリーやレストランの食事を宅配サービスで楽しめるサービスなどの取り組みが始まっている。配送の省人化だけでなく新たな顧客層の開拓につながる施策として、業界を超えた関心を集めている。