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プロロジス、東京都足立区で物流施設を完工

2022年3月9日 (水)

拠点・施設プロロジス(東京都千代田区)は9日、都市型賃貸用物流施設「プロロジスアーバン東京足立2」(東京都足立区)の建築工事が完了したと発表した。

既に賃貸面積の7割で成約済みとなるなど、東京都内の好立地を好感した人気物件として注目を集めている。地上3階建て施設のうち、2階から3階までの区画は既に外資系企業の入居が決定。1階部分の募集を継続中だ。

▲プロロジスアーバン東京足立2の外観(出所:プロロジス)

プロロジスアーバン東京足立2は、東京北部や埼玉県内の消費地をカバーできる立地が特徴。一般道を使用して30分圏内にある東京都足立区・板橋区、埼玉県川口市・草加市・八潮市などへの配送拠点として優位性が高い。さらに60分圏内で東京駅以北の東京都内エリアや埼玉県広域をカバーできることから、迅速な配送が必要となるEC(電子商取引)事業やラストワンマイル拠点として適している。日暮里・舎人ライナー「見沼代親水公園駅」「舎人駅」からいずれも2キロ圏内で周辺に住宅地も多いことから、従業員確保にも有利な環境だ。

足立区をはじめとする東京の城北エリアは物流施設・倉庫の新規供給が少ないことから、高機能な新築物流施設は非常に希少な存在だ。プロロジスアーバン東京足立2は、都市型施設ならではの多様なニーズに対応できる柔軟性の高さが強みだ。

機能面では、コンパクトな施設ながら4トントラックが直接2階にアクセスできるスロープを併設。荷物用エレベーターも2基配備しており、垂直方向への搬送に配慮した構造が特徴だ。

1階は都市型配送拠点としての機能に特化し、駐車機能を備えた倉庫スペースとして整備。低床倉庫であるほか、配送車が直接乗り入れて出庫できるワンウェイの通過動線によって、安全かつ高効率のオペレーションが可能だ。配送車15台分の駐車場には泡消火設備を装備。事務所も併設しており、EC配送拠点に必要な物流業務を一つの拠点で完結可能な高機能施設だ。

「プロロジスアーバン東京足立2」の概要
所在地:東京都足立区入谷9-10-10
敷地面積:3125.19平方メートル
延床面積:6466.18平方メートル
構造:鉄骨造、地上3階建て
着工:2021年2月
完成:2022年3月

都市型物流施設ならではの強み、それは「物流」にとらわれない使い方ができるところだ

完成を待たずに7割の成約率を実現した、プロロジスの都市型物流施設「プロロジスアーバン東京足立2」。首都圏における物流施設開発プロジェクトと言えば、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)や東京外環自動車道(外環道)沿線を中心とする「郊外型」が全盛期を迎えようとしている。こうした動きとは一線を画した取り組みとして、東京都内の「消費地至近型」の物流施設にも、根強い人気があることを改めて実感させられた。

(イメージ)

物流施設への入居を希望する荷主企業は、商品の輸配送拠点として仕分けや入出荷、在庫保管の機能を求めている。つまり、メーカーの製造拠点あるいは輸配送先の卸倉庫などに近い場所が好まれる。輸送時間が短いほど、時間や燃料コストの節約になるからだ。もちろん、そこに賃料や広域輸送における利便性などの要素が付加されることで、湾岸部や郊外を含めた立地の最適地を選択するわけだ。

プロロジスアーバン東京足立2は、コンパクトで小型の施設として、EC(電子商取引)関連商品をはじめとする物流拠点としてだけでなく、高付加価値商品の修繕や査定などの作業場としての活用など非物流業務スペースとしての活用も想定。コンパクトだからこそ、「物流」に固執しない柔軟な運営スタイルが、まさに「都市型」流のプロジェクトである所以だろう。物流施設がそのエリア特性を反映する「立地産業」である理由は、まさにそこにある。(編集部・清水直樹)