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サカイ引越通期、需要低迷で減益も単価上昇で増収

2022年5月6日 (金)

財務・人事サカイ引越センターが6日発表した2022年3月期連結決算は、売上高が前期比3.5%増の1038億8400万円、営業利益が3.1%減の107億9000万円、経常利益が3.8%減の112億8600万円、親会社株主に帰属する当期純利益が12.8%減の67億1100万円だった。

(イメージ)

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、住居やオフィスの移転機会が伸び悩んだことで、特に利益面で苦戦した。新設住宅着工戸数は増加しているものの、移動者数は横ばいで推移するなど、引越需要の掘り起こしで厳しい状況が続いた。

こうした事業環境下で、サカイ引越センターは感染症クラスターの発生防止策の徹底とともに、現場作業員の労働時間など就労環境に配慮したことで外注費が拡大。当期はコロナ禍における就労負担の大きかった社員に特別手当を支給して経費が増加したことも、収益を圧迫する要因となった。

しかし22年3月期後半には引越単価が上昇。経営資源を効率的に活用して受注を取り込み、収益確保につなげた。22年3月期の作業件数は前期比0.9%増の84万1631件となり、引越単価は2.0%上昇したことで、売上高は前期実績を上回った。

2023年3月期の連結業績は、売上高1065億5700万円、営業利益109億800万円、経常利益113億7900万円、親会社株主に帰属する当期純利益73億7300万円で、増収増益を予想している。