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MANとABB、大型長距離EVトラック普及へ協働

2022年5月16日 (月)

国際EV(電気自動車)用充電ソリューションプロバイダーのABB Eモビリティ(ABB、スイス)は13日、MAN Truck & Bus(MAN、ドイツ)が、間もなくシリーズ化される次期EVトラックのプロトタイプを初めて公開走行したと発表した。

MANは将来的にメガワット充電が可能な先駆的EVトラックとして、2024年に市場に投入予定だ。今後3年間でメガワット充電技術を市場でさらに普及させる方針を掲げるABBは、MANとともにe-モビリティーの次の段階として、1日の走行距離が600キロから800キロまでの大型長距離トラック輸送に対応した車両開発を見据えたEV動力開発プロジェクト(PJ)を始動する。

(出所:ABB)

毎日600キロから800キロの長距離走行を可能にするため、24年に発売予定のMANのEVトラックは、将来のメガワット充電システムのための技術的な前提条件をすでに備えている。ABBは世界をリードする充電ソリューションプロバイダーとして、このような充電システムを迅速に市場に投入する予定だ。

ABBのフランク・ミューロンCEO(最高経営責任者)は「あらゆる分野でe-モビリティーを促進することを目指している。対応する性能基準の開発に長年取り組んできた。メガワット充電に必要な電力レベルや予測可能なユースケースにおいて、システム的な電気的安全性と信頼性が不可欠だ。この新しい技術を3年以内に市場に投入する」とコメントしている。

ただし、メガワット充電技術の導入には、拘束力のある統一規格の設定が欠かせない。両社をはじめとする産業界と科学界の20以上のパートナーが、ドイツ政府の資金提供を受けて世界初のメガワット充電プロジェクトである高性能充電プロジェクトに着手しており、今後のEVトラックの普及拡大に向けた取り組みとして注目を集めそうだ。