拠点・施設グローバル不動産総合サービス大手の米クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)は17日、マルチテナント型物流施設 「LF奈良ANNEX(アネックス)」(奈良県安堵町)の建築工事に着手したと発表した。同社は隣の敷地でマルチテナント型施設「LF奈良」をことし1月から建設中で、物流需要が増加している関西圏における供給網整備を急ぐ。
新施設は2023年7月に完成する予定。「兄貴分」のLF奈良(23年3月完成予定)に次いで、同社では県内2件目の物流施設となる。LF奈良がダブルランプウェイを備え、効率的な搬入・搬出に重点を置いているのに対し、ANNEXは延床面積では3分の1で保管機能を重視するなど、施設ごとに特徴づけを行っている。
LF奈良ANNEXは、最大4テナントが入居可能で、最小で7900平方メートルから最大で1棟全体3万7600平方メートルまで利用できる。保管機能を重視したテナントニーズに対応できるほか、効率的な荷役業務も可能。共用部に休憩室を設けて、施設利用者に快適な環境を提供する。
西名阪自動車道 「大和まほろばスマートインターチェンジ(IC)」から1.5キロ、「法隆寺IC」から3キロ。周辺は県内最⼤の⼯業団地を中⼼とする産業集積エリアだ。県内の地域配送拠点としてだけでなく、大阪・京都・名古屋方面への広域配送拠点としても活用できる。30分圏内に46万人の労働人口を抱えており、雇用確保にも適している。
C&W日本法人の田中義幸社長は「奈良県は物流の要衝としての高いポテンシャルを有している。ダブルランプウェイを備えるLF奈良と、保管効率を重視するLF奈良ANNEXの両施設を整備することで、多種多様な物流ニーズに応えられる」とコメントしている。
所在地: 奈良県安堵町岡崎367ー19外
敷地面積:1万9300平方メートル
延床面積:3万7600平方メートル
構造:鉄骨造、地上4階建て
着工:2022年5月
完工(予定):2023年7月
設計・施工:淺沼組