国際A.P. Moller Maersk(APモラー・マースク、デンマーク)は17日、ニュージーランドのルアクラに冷凍冷蔵倉庫を建設すると発表した。国内外のコールドチェーンに対応し、世界を結ぶニュージーランドの広範な海上ネットワークと連動する。
新施設は2023年後半にオープンする予定。床面積は1万6000平方メートル以上。マイナス25度からプラス15度までの温度調節が可能で、2万1000パレット以上の冷凍冷蔵製品を保管でき、輸出と輸入両方の物流拠点として活用できる。地元の不動産会社タイヌイグループホールディングス(TGH)が保有し、マースクが長期リースする契約を締結した。
新施設はハミルトンとオークランドを結ぶ幹線道路網へのアクセスが容易な場所にあり、ルアクラ港にも隣接しているため、同国北島の輸出拠点や輸入市場の両方との輸送に有利という。
一次産業が経済をけん引している同国では、乳製品や食肉、水産物、果物などの保管・輸送の重要度が高く、輸出入業者や加工業者には厳格な温度管理ニーズがあり、こうした冷凍冷蔵倉庫の需要が大きくなっている。マースクは「輸出入の両方で、より効率的で高度に温度管理された物流ソリューションを提供していく」とコメントしている。