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NX中国がBCP対応、一部の陸送を海運に切り替え

2022年5月25日 (水)

国際NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は25日、グループ会社のNX国際物流(NX中国)が中国国内で、一部のトラック輸送を内航船輸送に切り替える「BCP(事業継続計画)対応」を始めたと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中国国内で都市封鎖や様々な物流制限が設けられている状況に対応する。

BCP対応は「バージ(はしけ船)輸送」と「内航船を活用した国内転送」の2種類。バージ輸送は、華南エリア(深圳、東莞、広州など)と香港間をつなぐ。恵州港と珠海港までは陸路の迂回ルートも使う。もう一つの内航船を活用した国内転送は、混雑する上海港からのトラック輸送を回避し、大連、天津、青島、寧波、厦門、深圳、広州、香港など中国各地へ、内航船で転送を行う。

▲サービスルート(出所:NIPPON EXPRESSホールディングス)

NXHDによると、中国では感染拡大で深圳市・東莞市をはじめ各地で都市封鎖が行われ、上海市では大規模な都市封鎖が長期化し、空港・港湾で機能低下による遅延が深刻な問題となっている。また深圳市・香港間の華南エリアや、上海市外を結ぶ華東エリアでの厳しいトラック通行規制により、国内物流にとどまらず国際的なサプライチェーンにも大きな影響が出ている。華南エリアや上海市に工場を持つ多くの企業から、安定した物流サービスへの需要が高まっているという。

NXHDは、グループの倉庫ネットワークを活用して、保管・仕分け・加工などの付帯サービスも提供していくとしている。