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ドライバー乗船可のRORO船運航、千葉−愛媛航路

2022年7月1日 (金)

環境・CSR大王海運はこのほど、トラック輸送から内航海運へのモーダルシフトの一環として、千葉−愛媛航路でトラックドライバーも乗船できる「RORO船」の有人輸送サービスを開始したと発表した。環境負荷の低減だけでなく、ドライバーの労務時間管理対策にもなるという。

通常のRORO船は客室がなく、貨物を積んだトラックやシャシー(荷台)のみを運ぶ(無人輸送)。これに対し、同社はドライバー専用の個室が10室付いた新造船2隻を使い、千葉−大阪−岡山−愛媛航路の往復でサービスを行う。

CO2削減については、千葉港・三島川之江港間での陸送に対して約80%の排出削減効果を見込んでいる。また、ドライバーにとって乗船時間は原則として休息期間になる。働き方改革法により2024年からドライバーの時間外労働規制が強化されるが、この有人輸送サービスを使えば乗船時間分の労働時間が削減できる。これらを踏まえ、同社は陸送の効果的な代替輸送手段となるとしている。

▲関東発四国向け建機輸送(規格外品)の乗船事例

航路は、上りが岡山宇野港(16時発、岡山県玉野市)−愛媛・三島川之江港(23時発、愛媛県四国中央市)−大阪堺泉北港(翌6時着、大阪府泉大津市)−千葉中央港(翌5時30分着、千葉市中央区)。下りが千葉中央港(正午発)−大阪堺泉北港(翌8時30分着)−岡山宇野港(14時着)−三島川之江港(19時着)。船内にはシャワールームや談話室、テレビ、喫煙スペースもある。

▲RORO船内の設備。(左から)ドライバーズルーム、談話室、シャワールーム