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日本ロジステック代金水増し請求か、負債151億に

2022年8月31日 (水)

M&A総合物流の日本ロジステック(東京都千代田区)の経営破たん問題で、同社が不正行為をしていた疑いがあることが、8月31日わかった。会社関係者が主要取引先への代金を水増しして請求していた疑いが浮上している。負債総額は当初推定から膨らみ、151億318万円に上ることも判明。運輸・倉庫業界では今年最大の倒産となった。

帝国データバンクによると、同社関係者が主要取引先に代金の水増し請求を行っていた疑いがあり、その疑いが発覚したことで同取引先が裁判所に銀行口座の仮差し押さえを請求して認められた。同社は運転資金を使えなくなり、同取引先から売掛金の支払いも拒否され、資金繰りがひっ迫して30日の民事再生法適用申請に至ったという。

水増し請求は日本ロジステック関係者がその主要取引先の関係者と結んで行った疑いもあり、水増し分を別の会社に流して双方で分け合っていたとの疑惑も浮上している。

民事再生法の申請代理人や、東京地裁が任命した監督委員の弁護士も、そうした不正疑惑の存在を承知している模様で、民事再生手続きの中で疑惑の解明が進められるとみられる。

日本ロジステックは30日、東京地裁から保全・監督命令を受けた。申し立て時点の負債は債権者371人に対し151億318万円。関係会社で連鎖倒産した日本ロジステックサポート(千葉県浦安市)も同様の措置となっており、負債は4億5700万円(2022年3月末時点)。