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「不正」の説明避ける—日本ロジが債権者説明会

2022年9月1日 (木)

▲日本ロジステックが入るビル(東京都千代田区)

ロジスティクス総合物流の日本ロジステック(東京都千代田区)の経営破たん問題で、同社は1日、債権者説明会を東京都内で開いた。会社側は倒産に至ったことを謝罪し、民事再生手続きに従って会社再建を目指すと説明したが、破たんの引き金となったとされる不正行為については具体的な説明を避けた。

説明会は非公開で行われ、100人以上が出席した模様。出席した複数の債権者によると、黒川尚悟社長は新型コロナウイルス感染症による体調不良で欠席し、鈴木雄吾会長が冒頭、「申し訳ございません」と謝罪した。

民事再生法の適用申請に至った経緯を申請代理人の弁護士が説明。主要取引先のある企業との間で「トラブル」があり、同取引先の申し立てで主要取引銀行4行の口座が仮差し押さえされたため、今回の措置に至ったと説明した。ただ、「トラブル」については内容や相手企業名などの具体的な説明は一切なかった。複数の出席者が説明を求めたが、同弁護士は「係争中のため話せない」と繰り返すにとどめた。

会社側は、2022年3月期の黒字業績などを示して経営再建の可能性が十分高いことを強調。スポンサー企業の見通しについて債権者から問われると、「これから関係者と相談する」と答えたという。

同社は今後、裁判所から民事再生手続きの開始決定を受けた後、ことし11月初旬に再生計画案を裁判所に提出、来年1月初旬に債権者集会に計画案を諮る予定だ。

同社と倉庫事業で取引があるという債権者の男性は「不正があったとされる問題が、会社再建にどう影響するのか見極めたいと思って聞いていたが、説明が一切ないのは理解に苦しむ」と不満げな様子で語った。

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