鈴与商事など3社、次世代燃料船の航海実証

▲RORO船「豊王丸」（出所：川崎近海汽船）

環境・CSR川崎近海汽船、ユーグレナ、鈴与商事は27日、静岡県の清水港で、川崎近海汽船が保有・運航するRORO船「豊王丸」に、ユーグレナが販売する次世代バイオディーゼル燃料サステオを使用し、実証試験航海を開始したと発表した。重要な経営課題と位置付けるカーボンニュートラル（CN）に対応し、持続可能性とともに社会実装できる具体的な取り組みを推進する。

今回の実験では、豊王丸の寄港地である大分港、清水港での岸壁停泊中に、従来使用していた重油ではなく、代替としてサステオのみを使用して通常業務に支障が出ないか検証する。燃料を燃焼した際に排出されるCO2は、最大で2割削減できる見込みという。

ユーグレナのサステオは、バイオマス原料として船舶の主燃料である重油と混焼ができ、内燃機関を変更せず使用が可能。バイオ燃料は燃焼段階でCO2を排出するが、バイオマス原料が成長過程で光合成によりCO2を吸収。このため、CO2排出量は実質的に増減なしとなり、CN実現に寄与することが期待できる。