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「産業シフトさせる」シッピオ佐藤CEO、大学で講演

2022年12月15日 (木)

ロジスティクスデジタルフォワーディングサービスを提供するShippio(シッピオ、東京都港区)の佐藤孝徳代表取締役CEOは15日、拓殖大(東京都文京区)で講演し、物流業界のビジネス成長力やデジタルフォワーディングの仕事の醍醐味をはじめ、スタートアップを立ち上げたエピーソードや仕事論といった多彩な話題を提供。業界イメージの向上や物流人材の流入につながる熱のこもったトークを繰り広げた。

▲Shippioの佐藤孝徳代表取締役CEO

講演は拓大の3、4年生の履修科目「交通論」の授業として行われ、佐藤氏はゲストとして招かれた。佐藤氏は大手総合商社を経て2016年に起業したきっかけに触れ、日本の物流事情が「グローバルに見ると、ラストマイルや配送はそんなに遅れていない。むしろタイムラグがほとんどなく、日本の方が進んでいると思った」と指摘。

一方で、国際物流業務の電子化は米中と比べて「10〜15年は遅れており、チャンスがあると思った」と当時を振り返り、日本初のデジタルフォワーダーとして事業を興したきっかけを紹介した。

自社の事業については「国際物流領域のアップデートを目指している」とした上で、ソフトウエア完結ではなくオペレーションも持っている事業に挑戦しているとして、「産業自体をシフトさせることがミッション。次の時代の国際物流のインフラを支える基盤を作って、社会に実装していきたい」と述べた。

電話やファクスなどのアナログ業務や、複数のステークホルダーが存在する煩雑なコミュニケーションといった山積する業界課題の解決に取り組んでおり、国内外で市場規模は「まだまだ伸びていく」と自信を見せた。

学生との質疑応答では、日本の物流業界の「伸び代」について言及。現状は「コストを切り詰めて安くするのは限界が来ている。テクノロジーとうまく付き合えるのかが問題」と持論を展開。大手物流会社とスタートアップによる連携が日本の物流業界を変革するカギを握ると持論を展開した。

このほか「事業が失敗することを考えたことはなかったか」「自分の弱点とどう向き合っているのか」と佐藤氏個人としての生き方に焦点を当てた質問も目立った。

佐藤氏は講演の最後に、環境変化が大きい現代社会では「答えのない世の中に仮説をぶつけて結果を出す」ことが重要と指摘。起業する意志に関わらず「夢の大きさと意思の強さ」の大切さを説き、「大きな夢を実現するのは莫大な時間がかかる。それを乗り越えるには『絶対やる』という意志の強さしかない」と語り、自らの可能性を広げてほしいとエールを送った。

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LOGISTICS TODAY編集部
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