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エアロセンス、人口集中地区で固定翼ドローン運航

2023年1月26日 (木)

▲飛行実験を行ったVTOL型ドローン「エアロボウイング」(出所:エアロセンス)

ロジスティクス産業用ドローンの開発を手掛けるエアロセンス(東京都文京区)は25日、人口集中地区では国内初となる固定翼型ドローンの飛行実験を、東京都江戸川区の荒川で行ったと発表した。関東地方整備局荒川下流河川事務所が災害対策や将来の河川上空利用ルール策定の目的で行ったもので、同機の有効性を確認したという。

発表によると、1月20日に江戸川区の荒川上空で、同社の垂直離着陸型固定翼(VTOL)型ドローン「エアロボウイング」(AS-VT01)を運航し、付近の首都高速道路を撮影した。離着陸所である荒川の葛西ジャンクション(JCT)付近の船着き場から小松川JCT付近まで、首都高速道路の真上は避け、河川上を飛び、往復14キロを10分で飛行した。上空130メートルから撮影した動画を飛行中にLTE回線を通じてリアルタイムで関係事務所に転送し、撮影映像を確認した。

▲ドローンから撮影した首都高速道路

エアロボウイングは固定翼で飛ぶが、垂直上昇と水平移動のための回転翼も備えている。同社は「滑走路が不要な垂直離着陸型ドローンの特徴を最大限に生かした実証実験として成功を収めた。災害発生後、被害状況の広域・迅速な点検手法として有益性が検証でき、最長50キロの飛行が可能な性能も確認できた」と評価している。

この実証実験には、災害発生時に河川や高速道路などの被害状況を確認し、迅速な状況把握と復旧計画につなげる狙いがある。それに加え、国土交通省による「河川上空利用ルール」を策定する目的もある。荒川上空では将来、複数のドローンによる飛行が想定されるためだ。

エアロボウイングは国内ドローン初となる垂直離着陸型固定翼機として2020年10月に発売し、航続距離は最長50キロ、最高速度は時速100キロ、最大積載可能重量は1キロ。山間部の砂防点検や送電線の点検、海域での監視などに活用されている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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