ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

デリカフーズ、協業と資金調達で青果物物流強化

2023年2月20日 (月)

フードデリカフーズホールディングス(HD)は20日、青果物の加工、仲卸業務などを行うベジテック(川崎市宮前区)との業務提携と、エア・ウォーターを割当予定先とする第三者割当による新株式発行を行うと発表した。青果物流通インフラの強化が目的で、既に2019年5月から協業を締結しているエア・ウォーターを含めて3社が持つ互いの強みを組み合わせ、迫る「物流の2024年問題」など社会的な課題解決への対応を急ぐ。

発表によると、デリカフーズHDは第三者割当により7億8000万円を資金調達する予定。このうち物流体制を強化するため、3億5000万円を投じて事業用トラック40台を購入する。自社の物流機能を一層高め、人手不足やエネルギー費上昇といった課題に積極的に対応し、協業による事業成長を加速させていく狙いがある。

このほか、センター・工場設備の拡充にも資金2億3000万円を充てる。関東、関西、中国の3地区での新拠点開設を計画しており、このうち中国地区は物流拠点の広島センター(広島県坂町)の新設を決定済み。

関東、関西地区に関しても、カット野菜工場と出荷センターを併設したFSセンターを新たに構える予定。建設候補地が具体化しつつあるとして、拠点の設計や建築費の一部に資金を充当する。

(イメージ)

国内の青果物市場は、健康志向の高まりや少子高齢化、人手不足を背景に、小売・業務用ともにカット野菜・フルーツの需要が拡大。生産者の減少や気象リスクを背景に、流通加工と安定調達の重要性が高まっている。

エア・ウォーターは農産物の調達から開発・加工、販売、ベジテックは仲卸を軸にした調達から開発・加工、小売を中心とした販売、デリカフーズHDは生産から外食・中食の領域での販売、物流を各社が強みにしている。

今回の業務提携により、国内外での原料調達機能を強化するとともに、加工・物流・販売の各段階で各社のリソースを活用。生産と販売の両面で青果物を安定供給できる流通ビジネスを拡大し、青果流通加工プラットフォームの構築を推進する。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com