国際日本郵船は9日、関連会社のクヌッツェン・エヌワイケイ・カーボン・キャリアーズ(KNCC、ノルウェー・ハウゲスン)が、液化した二酸化炭素(CO2)を0度から10度の常温の範囲かつ高圧下で輸送可能な独自技術「LCO2-EPシステム」について、ノルウェー船級協会から詳細な設計内容に対する承認(General Approval for Ship Application、GASA)を取得したと発表した。これにより「LCO2-EPシステム」の新造船や既存船への搭載が可能となる。
「LCO2-EPシステム」は液化CO2を常温で船上のシリンダータンクに注入し、安定した状態で輸送する技術。液化CO2を氷点下まで冷やす必要がないため、貯留層への注入に至るまでCCUS(CO2の回収・利用・貯留)バリューチェーン全体を通じてエネルギー量やコストを削減でき、取り扱いも容易だ。
2022年4月、KNCC社の「PCO2 tank system」が、液化CO2を常温で海上輸送可能な技術として世界初の基本設計承認を取得。その後「LCO2-EPシステム」に名称を変更して詳細設計を進め、技術者、コンサルタント、造船所、協力会社と議論を重ね、さらなる文書・計算書・図面の作成を経てGASAを取得した。KNCC社は様々なプロジェクトでのニーズに応えるため「LCO2-EPシステム」以外にも低温式、中温式の液化CO2輸送船の開発を進めており、こうした取り組みを通じてCCUSバリューチェーンに参画し、将来のカーボンニュートラル社会実現に貢献するという。
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