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商船三井、コンテナ船下落も通期予想を上方修正

2023年7月31日 (月)

財務・人事商船三井は31日、24年3月期通期連結業績予想の上方修正を発表した。売上高は当初予想から400億円増の1兆5300億円(前期比5.1%減)、経常利益が200億円増の2200億円(同72.9%減)、最終利益が50億円増の2150億円(73%減)とする。コンテナ船の運賃下落などで製品輸送事業は大幅に減益に振れるも、ドライバルク事業の減益が限定的となることや、エネルギー事業の安定した利益確保を見込む。

(イメージ)

同日発表した2024年3月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比2.8%増の3851億8300万円、経常利益が同68.2%減の903億6900万円、最終利益が68.1%減の911億5500万円。

ドライバルク事業では、ケープサイズ市況は中国の経済回復遅れの懸念があったものの概ね堅調に推移したが、パナマックス・ハンディマックス以下の市況は南米穀物の出荷が低調だったことやセメントなどの荷動きも限定的だったことで総じて下落基調で推移し、売上高は9.3%減。連結子会社の貸倒引当金の戻し入れがあったため、41.8%の増益となった。

エネルギー事業では、タンカーが中国の経済活動再開に伴い原油船が堅調に推移ことや、ロシア・ウクライナ紛争及び米国出し貨物による伸長などで運賃も高水準で推移したことで増益となった。オフショア船、LNG(液化天然ガス)船も既存の長期貸船契約や新規契約開始などで増益。エネルギー事業全体では売上高が18.8%増、増益率は2倍を記録した。

製品輸送では、コンテナ船は持分法適用会社のオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE、シンガポール)において金利高・インフレに伴う欧米消費の停滞から貨物需要が低減、北米・欧州航路を中心にスポット賃率、期間契約運賃の水準が下落した。一方で自動車船は、半導体や自動車関連部品の供給改善による完成車の生産正常化により、荷動きが段階的に回復し増益だった。製品輸送事業の売上高は3.8%と増収も、コンテナ船の運賃下落が響き83.8%の減益となった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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