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日野自が通期下方修正で最終赤字に、米訴訟が要因

2023年10月27日 (金)

財務・人事日野自動車は27日、2024年3月期の通期業績予想を下方修正、最終損失となる見通しとなった。海外市場での販売台数不振による営業利益の悪化を見込んでいるほか、米国企業による日野と米子会社に対する損害賠償訴訟の和解金として、346億7500万円を特別損失として計上したことによるもの。売上高は当初予想の1兆7000億円から2000億円減の1兆5000億円に大幅減収。それに伴い、営業損益が190億円減で10億円の黒字に、経常損益が190億円減で40億円の赤字に、最終損益は320億円減で220億円の赤字と悪化した。

同日発表した24年3月期第2四半期決算は、3%増の7553億8800万円、営業利益が59.3%減の67億6600万円、最終利益が97.8%減の7600万円。

国内トラック市場は世界的な半導体不足による生産遅れが回復したことで、大中型、小型ともに需要が増加。バス需要も増加し、トラック・バスの総需要は30.3%増の7万6700台となった。国内売上台数は一部車型の出荷再開により、トラック・バス合計で2.7%増の1万9100台。

海外トラック・バス市場は、主にASEAN(東南アジア諸国連合)での販売減により、トラック・バス合計の売上台数は13.4%減の4万8300台。トヨタ自動車向け車両台数は、SUVと小型トラックともに減少し、総売上台数は15.6%減の6万800台だった。

エンジン不正認証に端を発する海外での訴訟問題は活発化しており、米国での訴訟問題は25日に和解金を支払う形で落ち着いたが、26日にはカナダで同様の損害賠償や懲罰的賠償を求める訴訟提起が新たに発生。日野は豪州でも2件の損害賠償を求める訴訟問題を抱えており、これらの財務への影響を現時点では「見積もることが困難」だとしている。

日野自北米子会社などにカナダ企業が損賠訴訟

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LOGISTICS TODAY編集部
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