ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

飯野海運が通期上方修正、タンカーやLPG船回復

2023年10月31日 (火)

財務・人事飯野海運は31日、2024年3月期通期業績予想を上方修正した。ケミカルタンカー市況や大型LPG(液化石油ガス)船市況が当初予想より堅調に推移することを見込んだもので、売上高を前回予想から70億円増の1350億円、営業利益を32億円増の162億円、経常利益を41億円増の174億円、最終利益を52億円増の175億円にそれぞれ引き上げる。

同日発表した24年3月期第2四半期決算は、売上高が前年同期比4.1%減の675億7300万円、営業利益が同15.3%減の88億2000万円、経常利益が12%減の103億5700万円、最終利益が32.7%減の96億6700万円の減収減益だった。

外航海運業は売上高が4.5%減の561億5500万円、営業利益が13.9%減の69億5900万円。大型原油タンカーはOPECプラスの協調減産継続と中国経済回復の遅れで総じて軟化。ケミカルタンカーは、基幹航路である中東域から欧州、アジア向けをはじめ安定した数量輸送契約に加え、スポット貨物を積極的に取り込んで当初予想を上回る採算を確保した。大型ガス船は、LPG(液化石油ガス)・LNG(液化天然ガス)船ともに、既存の中長期契約を中心に安定。ドライバルク船は専用船が順調に稼働し、安定収益を確保した。

内航・近海海運業は売上高が6.9%減の49億5800万円、営業損益は5900万円の赤字だった(前年同期は2億4600万円の黒字)。内航ガス輸送は例年より早い不需要期入りなどで荷動きは低迷したが、船員労働時間の規制により船腹需要が引き締められ堅調に推移。近海ガス輸送は中国経済の回復鈍化でプロピレンや塩化ビニルモノマーの輸送需要が低迷したが、主力とするアジア域市況では引き続き堅調に推移した。

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com