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DHLサプライ、多目的リターナブルコンテナを開発

2012年12月14日 (金)
DHLサプライチェーンの多目的リターナブルコンテナ

DHLサプライチェーンの多目的リターナブルコンテナ

ロジスティクスDHLサプライチェーン(東京都品川区)は14日、精密機器などの輸送時の環境負担を低減するため、繰り返し使用が可能な「多目的リターナブルコンテナ」を開発したと発表した。

荷主の富士通からIAサーバ引取修理サービスの輸送を3年契約で受注し、同日から適用を開始した

DHLサプライチェーンでは「日本で開発した環境配慮型の包装資材を他国マーケットで展開していく」としている。

多目的リターナブルコンテナは、輸送時の衝撃や振動を最小限に抑えながら、3R(Reduce、Reuse、Recycle)を推進するために、富士通の協力ので耐久性・作業効率・汎用性・積載効率に配慮し、DHLサプライチェーンが開発した包装資材。

このコンテナは、緩衝材としてウレタン膜を二重にし空気を残すことで強度を高める特殊技術を採用し、ウレタン膜を支える枠の部分に再生古紙製ハードボードを使用することで、コンテナ自体の重量を半分の5キログラムまで軽量化。さらに、耐荷重量を従来の2.5倍の最大50キログラムにする強度と最大100回以上の使用を可能にする耐久性を実現した。国際特許を出願中。

これまで、サーバーやストレージなど精密機器の輸送に使用される段ボールや発泡緩衝材は、1回の使用だけで廃棄されており、リサイクル費用も発生していた。

リターナブルコンテナの開発に成功したことで、富士通から受注したIAサーバ引取修理サービスの輸送では、年間4トンにのぼるCO2と包装資材3.7トンを削減する。

補助部材を追加することで、多様なサイズの製品に対応する汎用性を持っており、これまでは製品に合わせて個別設計していた50種類以上の発泡緩衝材が不要になる。

また、段ボールと発砲緩衝材を使用した包装資材に比べ、使用していない際は2分の1のサイズに折りたたむことが可能なため、保管時のスペースを縮小する。

簡単に組み立てることができ、トラックでの輸送を配慮して2メートル以上に積み立てることができるよう積載効率にも考慮した設計となっている。

コンテナの封印には、開封された場合形跡が明らかに残る特殊ラベルを使用し、セキュリティ面での品質も追求した。