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C&W、茨城・圏央道エリアに大型マルチテナント施設開発

物流新興地・境町の最新鋭拠点「LF境古河」

2024年4月22日 (月)

▲最新物流施設「LF境古河」完成イメージ

話題東京都心から40‐60キロ圏内をぐるり環状に囲む首都圏連絡中央自動車道(圏央道)は、西は神奈川県厚木市・相模原市、東京を経由して、埼玉県久喜市、茨城県、千葉県を結ぶ、先進型物流施設の集積エリアでもある。なかでも茨城県境町は、ことしから2025年にかけて、大型マルチテナント施設の竣工が相次ぐ注目の新興物流エリア。米不動産サービス大手のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)グループ傘下のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド・アセットマネジメント(CWAM)が手掛ける最新物流施設「LF境古河」も25年1月の完成を目指す。

▲投資企画部ディレクターの大木哲氏

「南北をつなぐ新4号国道と圏央道のクロスポイントにあたるのが、茨城県境町周辺エリア、特に圏央道の境古河インターチェンジ(IC)周辺は、物流適地として高いポテンシャルがあると以前から注目していました」と投資企画部のディレクター、大木哲氏は語る。「下小橋工業団地の一画にあり、境古河ICまでは車で5分程度、新4号国道までは同じく12分程度ですが、今後、国道354号古河境バイパスが完成すればさらに利便性も向上し、首都圏配送と東北と関東を結ぶ物流要衝としての存在感も大きくなると期待されるエリアです」(大木氏)。

▲工業団地に立地し、圏央道へのアクセスも良好だ(クリックで拡大)

関東平野の中央から、利便性増す交通インフラ追い風に

圏央道の4車線化も追い風だ。22年度から久喜白岡ジャンクション(JCT)‐幸手IC間8.5キロと境古河IC‐坂東IC間9.1キロの4車線化が完了するなど、順次4車線化が進められており、施設の竣工年となる25年から27年には、久喜白岡JCT‐大栄JCT間の4車線化が完了予定で、施設から圏央道での東西の移動が格段にスムーズになる予定である。

大木氏は、「関東平野の中央ともいえる立地から、圏央道を活用した首都圏への配送、東北エリアへの広域配送など、テナントの多様な物流拠点構築に対応するとともに、周辺地域の盛んな製造業の保管拠点として、また老朽化した自社倉庫からの移転ニーズなど、確かな需要が見込める場所と考えています」と語る。

▲4車線化が進み東西移動もスムーズに(クリックで拡大)

建物は、延床面積11万3291平方メートルの4階建て。シングルランプウェイから中央車路で各階のバースに直接接車できる機動性を備える。1フロアあたり2万3800平方メートルとなる倉庫スペースの全フロア利用という大スケールのオペレーションから、中央車路での2分割区画、さらにそれぞれの2分割による、最小1フロアの4分の1区画からの利用も可能、最大16区画で柔軟な利用にも対応する。また、トラックバースの一部は、奥行き14.65メートル長を確保し、大型45フィートコンテナ車の運用も可能なスペックである。

▲資産運用部アセットマネジメントグループマネージャーの上木教暉氏

資産運用部アセットマネジメントグループのマネージャー、上木教暉氏は「倉庫内空調やマテハン設備などの導入といった、テナントごとの多様な運用にも応えられるキュービクルをあらかじめ用意しています。危険物保管や冷蔵倉庫の要望にも、電力設備の追加増強を待たずに、シームレスな事業継続をサポートします」と、ただ汎用性だけではなく、付加価値のある施設運営の準備も整えていることを施設の強みとして、新時代のニーズに合わせた拠点編成を支える。

もちろんESG対応においては、CASBEE認証のAランク、BELSの5スター、ZEB Readyの取得を予定し、こちらは同社LFシリーズの「標準仕様」はもちろん、非常用発電機、受変電設備は、3階4階に設置するなどテナントのBCP対応に応える設計としている。

物流の新興地ならではの新しい物流網構築に地元も期待

▲資産運用部アセットソリューショングループマネージャーの中島嶺氏

23年、圏央道周辺エリア、特に厚木IC周辺の神奈川西部などでは過去最大の施設供給となったが、施設のリーシングを手掛ける資産運用部アセットソリューショングループのマネージャーの中島嶺氏は「圏央道エリアには過去最大の供給とともに、過去最大級の需要も記録し、テナントそれぞれの施設の再編成において、引き続き最も注目される地域であることは間違いありません。境町に各デベロッパーの施設開発が集中したのも、それぞれの観点で物流要衝としての高い可能性を見極めた結果です。もちろん、厳しい競合はありますが、物流適地・境町をそろってPRするには絶好のチャンスとも言えます」と語る。

LF境古河に車で30分で通勤できる労働人口(15から64歳)は26万6500人になると見込まれ、雇用においても十分なポテンシャルを持つ。境町は、14年に現町長が就任後、すでに3期目を迎えて企業誘致や産業振興など積極的なリーダーシップで行政をけん引しており、物流施設が町に与える経済効果や雇用の拡大にも大きな期待を寄せている。地域経済への貢献も施設にとっての大きな使命である。

▲雇用確保におけるポテンシャルも高い(クリックで拡大)

「地域貢献は重要と考えていて、災害時の施設利用などを検討しています。新しく境古河IC周辺エリアに集積する物流施設が、どんな仕様なのか、賃料はどれくらいか、それぞれの施設の違いを検討できる選択肢があるのは、テナントにとっては良いことと思います。比較検討の結果、LF境古河を選択していただければ嬉しいですね。」(大木氏)

LF境古河の概要

所在地:茨城県猿島郡境町下⼩橋838-3
敷地面積:5万183.6平方メートル(1万5180.5坪)
延床面積:11万3291.9平方メートル(3万4270.8坪)
構造:鉄骨造、地上4階建て
交通:圏央道・境古河ICから2.3キロ
竣工:2025年1月17日(予定)
物件ページ:https://www.logistics-facility.com/sakaikoga/
問い合わせ先:03-6625-8319(小野)、03-3596-7044(中島)

そのほかの物流施設開発(予定)

LF奈良
所在地:奈良県生駒郡安堵町大字岡崎367-10
竣工:2023年3月
LF奈良ANNEX
所在地:奈良県生駒郡安堵町大字岡崎367-19
竣工:2023年7月
物件ページ:https://www.logistics-facility.com/nara/

LFつくば
所在地:茨城県つくば市さくらの森25番2
竣工:2023年7月
物件ページ:https://www.logistics-facility.com/tsukuba/

LF加須
所在地:埼玉県加須市上樋遣川3796番1外
竣工:2024年5月(予定)
物件ページ:https://www.logistics-facility.com/kazo/

LF谷田部
所在地:茨城県つくば市みどりの南21番1外
竣工:2025年1月(予定)
物件ページ:https://www.logistics-facility.com/yatabe/