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TNT、欧州でロードトレインの運行を開始

2013年2月8日 (金)
TNTのロードトレイン

TNTのロードトレイン

話題TNTエクスプレスは6日、燃料消費量と二酸化炭素排出量を削減するため、スウェーデンのヘルシンボリとドイツのプットガルデンを結ぶロードトレイン(多連トレーラー)の運行を開始したと発表した。

TNTのロードトレインは、トレーラーとボックス・トレーラー各1台を1台のトラクターがけん引する。このロードトレインで、これまで200キロメートルの距離を3台のトラックが輸送してきた貨物の輸送を効率化する。コスト削減以外にも、機材やドライバーの割り当てを最適化でき、輸送時間とサービスはこれまでの水準を維持しているという。

導入まで、ノルウェーとスウェーデン向けの貨物は、オランダのアーネムやドイツのハノーバーからTNTの北欧諸国の主要ハブがあるヘルシンボリまで、自社トラックで輸送していた。

トラックとドライバーは、ドイツ北部フェーマルン島のプットガルデンからフェリーに乗船、その後さらにヘルシンボリまで陸上を北上し、アーネムからの片道で13時間を要していた。

ロードトレインの運行を開始したことで、ドライバーはプットガルデンでヘルシンボリから来たロードトレインにトレーラーとボックス・トレーラーを載せ換え、その日のうちに拠点に戻ることができるようになった。

ロードトレインは、オーストラリア、北米、カナダで利用されているが、欧州では運行に異論もあるという。支持派は、少ない車両で同じ量の貨物を輸送できることから、交通渋滞と大気汚染を減らせるとしている。一方、反対派は、交通安全に影響を及ぼし、道路にダメージを与え、ロード輸送の割合を増加させると反対している。

スウェーデンの道路交通研究所の2007年の調査では、長大なトラックは道路を走る車両の数を減らすことから、交通安全を高めると報告している。

多くの欧州諸国は、けん引自動車の全長を最大18.75メートルに規制する一方、北欧諸国では長大なトラックに寛容で、全長規制は25.25メートルとなっている。オランダでは2000年以来、「全長が長く、重量の重い自動車」について試験運転を複数回実施しており、これまで良好な結果を得ているという。