ロジスティクスセイノーホールディングス(以下、セイノー)は18日、三菱電機が保有する三菱電機ロジスティクスの普通株式の一部(66.6%)を取得する株式譲渡契約を締結したことに伴い、両者のパートナー戦略を公開した。両社は物流事業におけるパートナーシップを強化し、企業価値の向上を目指す。
セイノーは、物流業務の効率化を進めるため、三菱電機ロジスティクスの物流ノウハウを活用し、国内および国際物流の最適化を図る計画だ。具体的には、DBシェンカーや阪急阪神エクスプレス(HEX)のネットワークを活用し、国際サプライチェーンの最適化によるコスト抑制を実現する。また、デジタルプラットフォームを展開することで、国際物流の一気通貫管理を可能とし、全世界における在庫の可視化やコスト管理を効率化する。
さらに、三菱電機ロジスティクスのエレクトロニクス領域における豊富なノウハウにセイノーの物流ソリューションを掛け合わせることで、さらなる価値提供を目指す。セイノーの国内ネットワークを活用し、全国のサプライヤーからの集荷や工場への一括納品を行うことで、運送コストの抑制と業務負担の軽減を図る。
今回のパートナーシップ強化により、セイノーは国内外の物流事業においてさらなる成長を目指す。特に、三菱電機の物流を最適化することで、同社のサプライチェーン全体に対する価値提供を強化し、新たな顧客基盤の開拓にも繋げる考えだ。また、国際物流においては、三菱電機のサプライチェーンに対する受注範囲を拡大し、共に成長することを目指す。
セイノーは、日本が直面している少子高齢化や環境問題などの社会課題に対し、持続可能な物流ネットワークを構築することにコミットしている。今回の出資事案を一つの事例として、様々なパートナーとの連携を強化し、業界全体の価値向上に寄与することを目指す。今後も「Green物流」の実現に向けた取り組みを加速し、持続可能な未来に貢献する企業集団としての役割を果たす考えだ。
今回の契約締結は、セイノーの成長戦略「ロードマップ2028」に沿ったものであり、競争力の強化、サービス品質の向上、ブランド価値の向上など、物流領域における成長課題を克服することが期待されている。また、セイノーはDOE4.0%の配当方針に変更はなく、成長投資と株主還元のバランスを意識した経営でROE8.0%以上を目指すと述べている。
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