認証・表彰佐川急便(京都市南区)は6月28日、日本物流団体連合会(物流連)主催の第25回物流環境大賞で、全企業で最多となる4つの取り組みで受賞したと発表した。
この賞は、物流分野で優れた環境保全活動や環境啓発活動、先進的な技術開発・活用により環境負荷低減に貢献した事業者を表彰するもの。
低炭素物流推進賞として、「九州大分県下のパン共同配送プロジェクト」が選出された。大分県内の複数のパンメーカーの商品を温度管理された共同配送センターと車両でスーパーマーケットなどへ配送するスキームを構築。トラックの積載率改善などにより、トラック運行台数を36%、CO2排出を18.7%、物流コストを8‐10%削減した。フジパン、リョーユーパン、フランソア、タカキベーカリーとの共同受賞。
日本物流記者会賞には、「輸送に使用したストレッチフィルムの再利用」が選ばれた。産業廃棄物として各営業所で処理していた使用済みストレッチフィルムを分別・回収し、リサイクル工場で再利用してエチレン製ごみ袋の原材料として活用。2022年度には24トンの使用済みフィルムをごみ袋へリサイクルし、74.8トン相当のCO2排出を削減した。
特別賞には2件選ばれ、一つは「本州最北端の青森県下北郡向け荷物の共同輸配送」。人口減少地域向けの幹線輸送や配送を共同化することで、トラックの積載率改善、運行台数の削減、労働・環境負荷の低減を実現。CO2排出を53%、トラックの走行距離を55.8%、走行時間を41.8%、ドライバー人数を44.4%削減する成果を得た。西濃運輸との共同受賞。
もう一つの特別賞には、「ユーザーも参画する『サステナブル配送プロジェクト』とプロジェクトの仕組みを横展開したトライアスロン大会用品の輸送」が選ばれた。プロジェクトでは、顧客・荷主・運送事業者が協力して温暖化対策に取り組み、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を導入。トライアスロン大会用品の輸送で、トラック輸送はサステオでCO2排出を相殺し、鉄道輸送はJ-クレジットを利用してCO2排出のオフセットを実施した。4.11トン相当のCO2排出を削減するとともに、トライアスロン大会用品の輸送ではCO2排出実質ゼロを達成した。ユーグレナとの共同受賞。
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