認証・表彰経済産業省は12日、サプライチェーンの最適化や効率化などに取り組む企業を表彰する「サプライチェーンイノベーション大賞」(製・配・販連携協議会主催)の2024年度受賞者にメーカーや物流会社など25社でつくる「日用品物流標準化ワーキンググループ(WG)」が選ばれたと発表した。
同WGは、日用品・化粧品業界の主要メーカーが出資して設立したプラネット(東京都港区)が運営する「ロジスティクスEDI」(電子データ交換)を活用して、事前出荷情報「Advanced Shipping Notice」(ASN)による物流情報のデジタル化に取り組んだ。
具体的には、従来の紙の伝票に代わりASNを発行して、オンラインで情報をやり取りすることで、伝票や検品の必要のないシステムの構築を目指している。23年8月から一部の企業で実証実験などが始まり、メーカー・卸売業間の紙伝票の発行や保管、廃棄といった事務作業が出庫側で約3割削減されたほか、入庫側でも伝票の確認や押印といった作業がなくなり、荷受け工程の作業時間が約5割削減できた。今後、プリンターや伝票保管スペースの削減という効果も期待できる。また、トラックなどのドライバーにとっても荷受け作業の短縮などで、待機時間や荷下ろし時間の短縮につながった。
ASNの運用は23年8月からWG8社と大手卸売会社の間でスタートし、その後ASNの利用企業を拡大。2024年4月現在で発信元14社、受信先3社で運用している。今後、さらにASNに対応する企業を増やしていくほか、検品立ち合いの省略や伝票レスの導入などを本格的に進めていく。
日用品物流標準化ワーキンググループはプラネット設立に参加した会社を中心に発足し、メーカーや物流事業者が物流の効率化や最適化に取り組んでいる。WGに参加している日用品メーカーは、24年5月に日用品サプライチェーン協議会を発足させ、物流問題への対策を強化。さらに現在、各社の物流担当者で構成するWGが、各企業団体などとも連携していくことで、取り組み体制を強化していく。
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