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川崎汽船など、SCR装置の運用試験を開始

2013年3月21日 (木)

ロジスティクス川崎汽船、ジャパンマリンユナイテッド、ダイハツディーゼルの3社は21日、選択触媒還元法脱硝装置(SCR装置)の運用試験を開始すると発表した。

2016年から規制が始まるMARPOL条約(付属書4)のNOx三次規制では、指定海域内でディーゼル機関の排気ガス中のNOxを一次規制比80%削減することが求められており、具体的な解決策としてSCRが有効な手段とされ、実用化に向けた研究開発が各方面で行われている。

SCR装置は、陸上施設の脱硝装置や北欧に就航する一部の船舶に採用事例があるものの、大洋航行する大型船舶への搭載の事例は限られ、16年以降に建造に着手する船舶が指定海域とされる欧州や米国に就航する際には、NOx三次規制に適合することが求められることから、大型船舶へのSCR搭載・運用時の諸問題を解決し、実証しておく必要がある。

このため、26日に就航する8600個積み大型新造コンテナ船「ハノイブリッジ」の大型発電機用ディーゼル機関にSCR装置を装備し、運用試験を実施することにしたもの。

このSCR装置は既に本船建造中に装備し、海上試運転などで性能通りの機能が確認されているという。就航後は1年半にわたり、実際の運航でのSCR装置の性能評価、運用上の問題の有無を確認する。