ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

近鉄エクス、入社式「誇りと責任胸に精励を」

2013年4月1日 (月)

話題近鉄エクスプレスは1日、新入社員47人を迎え、シェラトン都ホテル東京で入社式を行った。石崎哲社長による新入社員への訓示は次の通り。


■石崎社長による訓示(原文通り)
皆さん、入社おめでとうございます。会社を代表してお祝いと歓迎の意を表したいと思います。

2年前の2011年、日本においては多数の犠牲者を出した東日本大震災、海外ではタイで大洪水が発生しました。この2つの大きな出来事で改めて認識されたのは社会、経済活動における物流の重要性です。被災地に救援物資を確実に輸送する、生産のための部品をタイムリーに届ける、この重要な役割を当社も国内にとどまらず海外においても大いに担いました。今や日本のメーカーは世界各地で生産を行い、それに必要な部品も海外で生産する傾向が年々高まっています。その供給が滞ると物づくりに大変な支障が発生します。タイの大洪水の時には当社のタイ法人を中心に、例えば生産に必要な金型の輸送を確実に、タイ以外の他国で代替生産を行ったお客様に対しては製品を遅延なく輸送することにより、多くのお客様から高いご評価と感謝のメッセージをいただきました。

今や物流は企業にとって大変重要な事業戦略として認識されています。皆さんもその様な重要な役割を担うことへの誇りと責任を胸に、今後日々の業務に精励して欲しいと思います。

当社は本年2013年を初年度とする新しい3ヵ年の中期経営計画をスタートさせます。目指すところは真の“グローバル・ロジスティクス・パートナー”です。前中期経営計画においては厳しい経済情勢の中、若干苦戦を強いられましたが、新たな中期経営計画においては確実に目標を達成し、世界で認められる存在へと成長したいと思います。そのためには、さらに海外におけるネットワークの拡充や事業ポートフォリオ(航空、海上、ロジスティクス)の均等化を図っていきます。今や当社グループ全体における営業収入の60%、営業利益については70%を海外法人が占めるなど、海外での事業展開の重要性が年々高まっています。皆さんの中にも海外勤務を希望する方が大勢いると思いますが、当社では海外研修制度を含めてチャンスは大いにあります。是非、その様な方々は夢を実現するように頑張ってください。もちろん、日本国内での仕事もその重要性に変わりはありません。

皆さんは今日をもって当社の一員になり、新しい中期経営計画の目標実現のためのメンバーに加わったことになります。是非、その責任と自覚を持って具体的な活動に参画して欲しいと思います。

私から会社の先輩としてアドバイスがあります。月並みですが3つの力、「知力」、「体力」、「精神力」を養ってください。この3つがそろわないと立派な社会人にはなれません。

まず「知力」。今、世界は政治的にも経済的にも日々大きく変化しています。日中間の領土問題に端を発した政治課題、昨年末の日本における政権交代、日本やアメリカにおける株価の上昇や為替変動、ヨーロッパにおける金融不安、キプロス問題など、すべてが当社の事業、業績に直接的、間接的に関係します。これら世の中の出来事に常に関心を持ち、知識を高めることは仕事をする上で非常に大事なことです。日々、新聞、雑誌、書籍などありとあらゆるソースから情報を吸収し、「知力・教養」を高める努力をしてください。

そして、何をするにも「体力」が基本です。そのためには日々節制し、体を鍛え健康を維持する努力をしてください。私も毎朝30分のウォーキングと週最低2回のジム通いで体力維持に努めています。皆さんも若いうちから日々の鍛練を忘れず行ってください。

最後に必要になるのは「精神力」です。皆さんもこれから所々で厳しい状況に直面すると思います。仕事での失敗や悩みが必ず出てきます。でも、そのような経験を踏まえないと社会人、会社人としての成長はあり得ません。そして、その様な局面に立った時には先輩、同僚のアドバイスに耳を傾けてください。必ず良い道筋を与えてくれると思います。ただ、最後は自分で問題の解決を図らなければなりません。そこがこれまでと大きく違うところです。自分の行動は自分で責任を持ち問題を解決する、その積み重ねが精神力の高まりにつながります。そのためには、常に失敗を恐れず何事にもチャレンジする気持ちを持って欲しいと思います。

皆さんには明るい未来があります。それを切り拓くためには努力が必要です。常に努力を怠らず、仕事に、遊びに全力投球して立派な社会人に成長してください。成長した皆さんの姿を見ることを楽しみにしています。