M&AJAXAベンチャーのツインカプセラ(茨城県つくば市)と検体検査に特化したコンサル会社のCoordinate Lab(コーディネートラボ、東京都品川区)は8日、治験、臨床研究の血液検体の収集などにおける、ツインカプセラの「スリム型“超”断熱保冷容器」の活用に関する業務提携に合意したことを発表した。両社は今後、同業務提携により、同保冷容器を活用した、治験、臨床研究を行う医療機関、研究機関などに対する確実かつ低コストな保冷・保温輸送を含む、効率的なワンストップの検体収集サービスの確立と普及に向けた取り組みを推進する。
疾病治療薬などに関する多くの治験、臨床研究(医師主導型研究など)では、多くの患者の血液などを収集する必要があり、通常、全国の多くの医療機関が検体提供元として研究協力機関となる。この場合、全国の医療機関から研究機関への検体の保冷・保温輸送が必要となるが、検体の種類によって維持すべき温度帯や温度変化に対する耐性などが異なることに加え、医療機関と研究機関の距離、交通インフラの状況、気温などの環境条件についても地域差があるため、検体の収集先や検体の種類に応じた適切な温度管理を行うことが極めて重要だという。
こうした検体収集では、1回に輸送する検体が数本以下といった少量の場合であっても、輸送中の温度逸脱を回避するため、大型の保冷ボックスと大量の保冷剤やドライアイスを使用する必要があり、その準備や輸送業者などとの調整などに多くの手間と労力がかかる。また、大型の保冷ボックスの輸送や適切な温度管理には高額なコストもかかり、これらは、治験や臨床研究の検体収集における大きな課題になっているという。
「スリム型”超”断熱保冷容器」は、こうした課題を解決するために開発した「小型」と「超高性能」という相反する特長を合わせ持つスリムな形状の断熱保冷容器。体積は1.3リットルと従来の保冷ボックスよりも非常に小さく、主要温度帯(-75℃、-20℃、-10度、4度、20度、37度など)で3日以上という非常に高い保冷・保温性能を発揮する。-70度以下の保冷では、従来は10-20キロ程度の大量のドライアイスを使用し、大型保冷ボックス(宅配便100サイズ程度の大きさ)で輸送する必要があったのに対し、小型サイズ(宅配便の60サイズ以下)で500グラム以下という少量のドライアイスの使用で3日以上の保冷が可能だとしている。
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