調査・データレポートオーシャン(東京都中央区)は21日、アジア太平洋地域の3PL市場は2032年までに3898億米・ドルに成長する見込みであるとの調査結果を発表した。
3PLとは、物流機能を持たない企業が物流およびサプライチェーン運営を外部プロバイダーに委託するものだが、同調査によると、2023年の同地域における3PL市場の収益は2460億1000万米・ドルに達しており、2024年から2032年の予測期間中に年平均成長率(CAGR)5.25%で成長し、2032年には3898億米・ドルに達すると見込む。
アジア太平洋地域における電子商取引市場の成長は、予測期間中の同市場の拡大を牽引する重要な要因となっており、オンラインショッピングと取り引きの需要増加に伴い、3PLサービスの採用が増加。同地域の電子商取引市場は、2024年には2兆米・ドルに達する見込みで、世界の電子商取引売上の47%を占めるとされている。電子商取引の急速な成長は、倉庫スペースの高い需要を引き起こしており、配送時間を短縮するために戦略的な投資が進んでいる。
一方、同地域における3PL市場は、成長を妨げる重大な課題に直面している。リードタイムの増加と供給・需要の不均衡は、市場成長の主要な障壁となっており、異なる州や国々での規範の変更による複雑さが増すことで、3PLベンダーのリードタイム遅延、原材料の不足、限られた労働力、パンデミックによるロックダウンなどが、製造業者からのリードタイム増加につながっている。
これらの課題に対応するため、ベンダーは運営の最適化に積極的に取り組んでおり、倉庫スペースと在庫管理システムの最適化に焦点を当て、混乱にもかかわらず消費者の需要を満たすことを目指している。また、パンデミックによる供給・需要の不均衡の中断、最後の一里の履行サービスの欠如、労働力不足も、3PLベンダーに影響を与える重要な課題となっており、これらの要因が予測期間中の地域の契約物流市場の成長を妨げる可能性があるとしている。
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