拠点・施設小糸製作所は17日、自動車照明機器を製造しているメキシコとブラジルで、工場の新設や増設などで生産能力を増強すると発表した。2028年度までに330億円を投じ、米州での需要増加に対応する。
同社は米州事業として、米国・メキシコ・ブラジルの3か国で自動車照明機器の生産を行っているが、近年、日系メーカーに加え米系自動車メーカーからの受注が拡大。今後、ブラジルでの売り上げは26年度に23年度の2倍、メキシコでも28年度に2倍となる見込みで、生産能力の不足が懸念される。
このため、同社はメキシコでの新工場を建設するとともに、ブラジルの工場を拡張。また、米国では人件費高騰や製造業の労働力不足が続くと予想されることから、自動化や米国・メキシコ間で相互補完する体制の構築なども推進する。
メキシコの新工場は、サンルイスポトシ市の工業団地で稼働している現在の工場の隣接地に建設する。投資額は約200億円で26年4月に完成する。生産能力は前照灯が年間120万台、標識灯が年間60万台で、現工場と合わせた生産能力は前照灯が年間300万台、標識灯が年間180万台となる。
製品は主にトヨタ自動車や日産自動車、本田技研工業、マツダ、フォード、GMなどに納入する。
ブラジルの工場は、ソロカバ市の現工場を1万2000平方メートル拡張し、3万3400平方メートルにする。これによって、前照灯、標識灯をそれぞれ年間35万台増産し、年間85万台ずつ製造する。投資額は130億円で、25年8月の完成を予定している。納入先はトヨタ自動車や本田技研工業、日産自動車、フォードなどとなる。
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