M&A長瀬産業(東京都千代田区)は28日、三菱UFJ銀行(東京都千代田区)と「サステナビリティ・リンク・ローン」を成約したことを発表した。
同社は三菱UFJ銀行との間でローン・マーケット・アソシエーション(LMA)等が定めたサステナビリティ・リンク・ローン原則に即した、「サステナビリティ・リンク・ローン」によるシンジケーション方式のタームローン契約を締結。サステナビリティ・リンク・ローン原則は、借り手のサステナビリティ目標と連携したサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPT)を設定し、金利などの貸付条件とSPTに対する借り手のパフォーマンスを連動させ、SPT達成への動機付けを与えることで、環境的・社会的に持続可能な経済活動および経済成長を促進し、支援することを目指すもの。
本ローンは、同社が三菱UFJ銀行と共同で策定した「サステナブル・ファイナンス・フレームワーク」を活用するもので、同フレームワークによる資金調達は今回が初となる。また、同フレームワークは、2023年3月に環境省が募集するグリーンファイナンスモデル事例創出事業に係るモデル事例として採択。日本格付研究所(東京都中央区、JCR)がグリーンファイナンスモデル事例としての採択に当たり、サステナビリティ・リンク・ローン原則への適合性を確認している。従来のフレームワークと異なり、サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)にGHG(温室効果ガス)排出量の一次データ比率を採用している点、サプライヤーも本フレームワークを活用した借入を可能にすることで、サプライチェーン全体でGHG排出量可視化・削減に向かうように設計。商社としてのモデル事例採択は本フレームワークが初めてとなる。
同ローンにおいてはSPT達成状況に応じて利率が変化する。同社が掲げるSPT目標の一つ目は2030年度におけるNAGASEグループの温室効果ガス排出量(Scope3)を2020年度比で12.3%以上削減すること。二つ目は2030年度におけるNAGASEグループの温室効果ガス排出量のScope3カテゴリー1のうち、30%(排出量ベース)以上を借入人がサプライヤーから受領する実測値を用いて算定及び開示すること。
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